OBSはiTunesを入れると音質が劇的に向上する
OBS StudioでYouTube Liveにライブストリームを送る実験をしているとき、Macからライブを行うのとWindowsからライブを行うので音質が明らかに異なる現象を確認した。
調べてみると、WindowsのOBS Studioはffmpeg AACエンコーダという最悪のエンコーダが使われており、320kbpsにしても音質は全く改善しなかった。特に女声の高音がかすれて、聴き比べで明らかにわかる状態だった。そこで調べたところ、WindowsでもiTunesをインストールすると、AppleのAACエンコーダが使われる=音質が向上するという公式フォーラムの情報があった。
そこでインストールしたところ、ログの出力が以下のように変わり、音質も改善したので報告しておく。
※今回はMicrosoft Store版ではなく、Appleから直接ダウンロードした。Microsoft Store版で改善されるかは未確認
iTunes入れてない
01:24:00.337: [CoreAudio encoder]: CoreAudio AAC encoder not installed on the system or couldn’t be loaded
01:24:02.507: [FFmpeg aac encoder: ‘adv_stream_aac’] bitrate: 320, channels: 2, channel_layout: 3
CoreAudio AACがインストールされていないと表示されており、FFmpeg aac encoderが使われていることがわかる。
iTunesインストール後
01:40:13.217: [CoreAudio encoder]: Adding CoreAudio AAC encoder
ログより、明らかにCoreAudio AACが使われているのがわかる。
このログは「ヘルプ」→「ログファイル」→「現在のログを表示」で見ることができる。インストール前とインストール後で違う表示になるのをチェックしよう。
AppleのAACはユーザーが使える中では最高のエンコーダー
私の記事を読んでいる方ならAppleのAACエンコーダが最高の音質であることは何度も目にしているかもしれない。左はHydrogenAudioというエンコーダなどの情報を集めたサイトからの引用であるが、1位がApple AACとなっており、ffmpegは5位になっている。
もしあなたが配信者で、音質が悪いと感じていたらすぐにiTunesをインストールしよう。また、感じていなくても、視聴者の中には差がわかる人がいるかもしれない。ぜひiTunesをインストールし、音質を向上させよう。その際は、OBSの音声ビットレートを320kbpsにあげてもいいかもしれない。
なお、Mac版のOBSは最初からCoreAudio AACが使われているため、最初から高音質である。
なおこの記事を書くにあたり、Windows Server 2016にて確認した。
追記:その他YouTube向け動画を高画質・高音質でアップロードする記事もあります。